エレメンタリー ホームズ&ワトソン in NY 印象的なセリフ集6

映画が好きでよく観ますが、45分のドラマに慣れ過ぎて、最近、2時間以上観るのが以前より億劫になっているのはショックでございます…苦笑。

大ファンで、継続的に感想を記事にしております、“エレメンタリー”は、45分ドラマといえど、詰め込まれている内容が濃過ぎて、また、考えさせられ余韻が残るセリフが多くて、これは全世界のファンを唸らせるのは当然だな、と感じています。

それでは今回も、前回の続きで、シーズン1のエピソード23から書かせていただこうと思います。

初めて、宿敵モリアーティとの出会いが描かれます。ネタバレありますので、これから観る予定の方は、どうぞ読み飛ばしてくださいませ。

・シーズン1のエピソード23

ホームズは、競売品の絵画につき、贋作の見極めをするべく、絵画の修復家を紹介され、その自宅を訪ねます。

その修復家はアイリーン・アドラーいう名の女性で、ホームズは、彼女のその修復の腕と、ミステリアスな雰囲気に惹かれ、デートに誘います。

「忘れ難い唯一無比の午後だったからこそー、再演は不可能だわ。試しても二番煎じになるだけ。思い出はそのままに」

「自制することによって、完全性を保つのか。面白い」

「宝物は大切にすべきよ。私を見習って」

最初のデートが余りにも素晴らしく、アイリーンにとってもそうであると確信していたホームズは、次のデートに誘い続けます。

しかし、アイリーンは首を縦に振りません。痺れを切らし、家の前で待ち伏せして、ホームズがその理由を正す場面での会話です。

退屈嫌いな者同士。こだわり屋で、価値ある刺激を求めるんだろうなぁ。心を動かされるほどの刺激はそうそうなく、その希少性を知っているからこそ、自制してでも思い出はそのままにしたいと。

普通は、またあの刺激をもう一度、と飽きるまで、何番煎じでも求めてしまうものなのに。

人々は、宝物を大事にしなくなった、というアイリーンのセリフがとても響きます。新しいコンテンツが出てきては、一気に消費され廃れていく。その繰り返しの現代。

深く味わうということを、確かに忘れてしまっているなぁ。流行に流され、一時の浅い快楽に溺れがちだと改めて思いました。

思い出に留めましょ、と立ち去るアイリーンですが、ホームズはさらに誘います。

「別の無比な経験はどう?価値は保証する」

この、ホームズのダメ押しのセリフ。前回を超える経験を提供すると言い切って、とうとう2回目のデートに連れ出すことに成功します。

過剰なほどの自信ですが、ここまで言い切り、自分で相手の期待のハードルを上げることを楽しむあたりが、彼らしいですねぇ。

アイリーンほど芸術的で頭が切れる女性を楽しませることができるのは、ホームズだけかもしれないなぁ、と思えてきます。

究極の刺激を互いに求めるこのタイプの恋愛は、長続きは結構大変かも笑。相互補完関係のカップルでなく、どちらもユニークで主張のあるタイプ。ライバル関係になるのも、必至という気がしてきます。

「同類だからさ、というか君は正直なんだ。単純な人間は、正直と無礼を混同するけど」

ベッドの中でも事件のファイルを持ち出し、作業するホームズ。無礼な男だなと笑うと、アイリーンは、それがあなたらしさで、何故か腹が立たないと答えます。

これは、その時にホームズがアイリーンに言うセリフなんですが、日本の、同調圧力から来る教育にも通じるものがあるな、と感じました。

例えば、この本面白いよ!と言った時に、「ごめん私は興味ない」と言うことは、無礼ではなく正直なこと。でも、日本では相手の言うことを否定することは憚られる。

いつも、共通の答えを出すべき、という暗黙の了解があるなと。和は尊いけれど、内容を間違えてはダメだなぁ、と改めて思いました。

最近まで、本当の和とはどうあるべきか、という、その意味を、深くまで考えたことがなかったなぁ、と思いました。

平和主義ではありますが、多様な意見を平和に交わせられるよう、自分を磨いていきたいなぁ、と改めて思いました。

ホームズが唯一尊敬する女性、アイリーン・アドラーが、まさかモリアーティとは!、とその大胆な設定に、最初は仰天したんですが、アイリーン役のナタリー・ドーマーが、説得力のある演技で、仕上がりに対する不安を払拭してくれました。

素晴らしい作品です。引き続き、この感想シリーズを続けていきたいと思います笑。